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フィリピン、コタバトの農家の次男

行きつけのフィリピン料理店で色々仕入れてくる小話の記録。
ミンダナオ島のちょっと危ないエリア、コタバトのはずれの海のない村出身のヤン君の話。

家族は4人、両親と兄が一人。
もともとはイロカノというルソンの北のほうの部族の家系で、祖父母ぐらいのころに田を求めて移住したそう。
コタバトと言えばビサヤ語のエリアだが、ヤン君の住むバランガイ(町内会みたいなもの)はイロカノの人々の集まりだそうで、ミンダナオ出身にも関わらずビサヤ語は第3言語。聞くことしかできないんだそう。(母語はイロカノ語、続いてタガログ。)

まずフィリピン国内においても集団移民があったことが驚いた。
100年前の日本の南米移住計画の話のよう。
イロカノ族の暮らすエリアは山がちなので、開けたミンダナオに開拓地を求めたのかもしれない。
少し話はずれるが、ミンダナオには他にもジェネラルサントス近郊などでイロン語というこれまた違うエリアで話されている言語を話す地域もあるのだとか。
ビサヤ語とイロカノ語は全く違うので、例えて言うなら大阪でインドネシア語を話す町内会があるようなものか。

とにかくヤン君の祖父母ぐらいの世代が移住して得た1ヘクタールの水田がヤン君一家の収入源なのである。
1ヘクタール=10000m2=100×100mの土地ですね。決して広くはない。
この水田は1年に二回米を収穫することができるのだそう。

1回の収穫で大体100袋の米ができあがる。
25袋は、ヤン君一家の食糧件、お母さんの商売の材料としてキープされる。
1袋は62kg、米は市場で平均1kg=15ペソで取引される。
お金になったら、次は必要経費。
1ヘクタールの土地を家族4人で刈ることはできないそうで、人件費、脱穀の機械レンタル料を支払うと、大体半年の収穫で手元に残るお金が50000〰70000ペソとなる。
(2015年現在で言うと5万ペソは12万円ほどとなる。)
さらに、灌漑使用料、土地の税金が25000ペソ。
手元にはもはや25000ペソ〰なのである。家族は4人、次の収穫まで6か月。
生きていけるのか?

いけるのである。
いけるどころか、なんとヤンさんとその兄は大学を卒業したのである。

フィリピンと言えば、大学に入っても半数以上がお金がなくて中退する国。
その国において、1ヘクタールの土地の米で兄弟二人を大学を卒業させてしまったのである。

なぜなのか。

まず大学、フィリピンの学費は1セメスター(半年)で約5000ペソだそう。
兄弟二人で10000ペソ
ここで残高15000ペソ
もうあとがない!?

と、おもいきや、ここでヤンファミリーは子豚を飼うのである。
子豚一匹2000ペソ。
大きくすれば6000ペソで売れる。
豚一匹を売るまでに必要な飼料は100キロ、3000ペソらしい。
1000ペソの利益が6頭分なのである。

ヤンさんの家の周りには畑とココナッツの木があるから、市場で買うのは肉と魚のみ。
でも肉は1kgあたりの値段がとても安い。

それにヤンさんのお母さんはサイドビジネスがある。
自宅で取れた米やココナツ、バナナなどを使って、おやつを作るのである。
そのおやつをヤンさんやヤンさんのお父さんがかごに入れ、家々を尋ねてまわる。
これで500ペソの収入がある。
500ペソもあれば2、3日分の肉は余裕で買えるのである。

『おやつは色々な種類があります。毎日同じものを作ってもお客さんは飽きちゃうだけだから、何種類かをローテーションで作るんです』だそう。
それなりに考えられている。

このサイドビジネスを行うのは2日に1回なのだというから驚きだ。
つまりはそこまであくせく働かなければいけないほどお金に困っているわけではないということなのである。

ヤンさんの家族の写真を見せてもらった。
毎日の農作業で忙しいお父さんは細くで体がとても黒い。
お兄さんとヤンさんはこぎれいな恰好をして、決して細いわけではない体型。
お母さんはもまた多少余裕のある品のいい顔立ちをしていて、庭にはお母さんが育てているランの花などがきれいに咲いている。

決して豊かではないけれど、食べるものには困らない。できるだけ自給自足で、身近な社会とかかわり助けあいながら生きている。
ヤンさんの家族の印象。

今日本で仕事をしているヤンさんの目標は、もう少しだけ家族に余裕をあげたいので、ほんの少しでも土地を追加購入することなんだそう。
コタバトの郊外は1ヘクタール百万ペソらしい。
仕送りもしているヤンさんの給料ではちょっと難しいが、その3分の1でも手に入れられればいいのだという。

男二人兄弟のヤンさんは、将来も家族と離れることなく同じ家で親の面倒を見ながら暮らしたい、それが当たり前だからだと言っていた。
日本に来る前に家族全員で撮った写真を大事に持っているヤンさん。
いつかこの家族と家族の自慢の畑を見にコタバトを訪ねてみたいと思う。
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| 徒然日記 | 03:32 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

そうなんです先生、本当にとにかくシンプル。でも大学をしっかり卒業できるだけの収入はあって、心は豊かで、ご存知の通り明るく素直で家族思いに育って、これはこれでありだなーと。

これは会話練習の一環でした(笑)
聞かれた本人も楽しみながら答えていて、自信もついたようで何より。

| travelingsong | 2015/10/13 08:58 | URL |

現金こそ少ないけれど、それ以外はむしろ豊かな気がする。
病気になるとちょっと厳しいかな。
でもちょっと憧れる生活。

っていうかよくここまでの詳細取材できたよ!
すごい。

| ぷるた | 2015/10/06 11:01 | URL |















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